台湾の統一發票(統一発票)とは領収書なのか?

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本記事は「台湾で起業」運営会社変更以前に「平凡人@台湾」が書いた記事です。情報が古く、至らない部分も目に付きますが、当面はこのまま公開を続けさせていただきます。台湾起業・進出の最新情報については新しい記事をご確認頂けると幸いです。(平凡人@台湾)
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統一發票(統一発票)とは日本語では「領収書」と説明することが多いのですが、正確に言うと日本の消費税相当の税金「營業稅(営業税)」の支払を証明するための「インボイス」と呼ばれるものです。
日本でも消費税の導入時にこのインボイスの導入が検討されましたが、結果的に導入されていません。「消費税 インボイス方式」などで検索してみると色々情報が出てきますので、ここでは詳細な解説は省略します。
統一發票は日本の領収書とは違い、金銭のやり取りを直接証明する書類でないので、銀行振込やクレジットカードで支払った場合はその控えを残す必要があります。もし現金で支払を行う場合は統一發票だけでなく、現金を受け取ったことを証明する「收據(領収書)」を併せてもらった方が良いです。
ちなみにコンビニエンスストアー等でもらうレジで発行される統一發票の場合は良くみると現金やクレジットカードでXX元受け取った旨が注釈などでちゃんと記載されています。
実際他社との取引で受け取り始めると実感できると思うのですが、納品と同時に統一發票が送られてくる場合も多く、発行する(受け取る)タイミングが日本の領収書とは異なります。この辺は発行したり、受け取ったりするうちに慣れてくると思います。
台湾では2ヶ月ごとに受け取った統一發票と発行した統一發票を取りまとめます。最終的には顧客から受け取った營業稅から、仕入れ時などで他社に支払った營業稅を差し引いた金額を國稅局(税務署)に払うことになるわけです。
色々書きましたが、上記の流れを台湾の多くの老闆(社長)はこう理解しているようです。「要はうちの会社宛の統一發票を多く集めれば國稅局に払う金が安くなるんだろ?」
おっしゃる通り!何人かで食事したり、自分や家族や社員が何か大きな買い物をするなどの機会を使って、こつこつと自分の会社宛の統一發票集める行動を取る老闆が多いのはこういう事情があるわけです。
でもある程度常識を踏まえないと國稅局に・・・
「あれ?おたくの会社はIT関連を手がけているのにここ最近家庭用冷蔵庫ばかり何台も買っていますね?事務所用?でも従業員3人しかいないのに何台も必要ないでしょう?」とか、
「あれ?このスーパーの統一發票、生卵とか牛乳とか・・・お宅の会社は別に食堂じゃないよね?プライベートの支出なんじゃないの?」とか・・・
色々冷や汗をかく羽目になるかもしれませんよ。
最近個人の支出を会社の支出として節税するやり方について台湾の國稅局も厳しくなっているので、やはり公私混同は避けるようにしましょう。
※ご注意:本記事は実体験を元に書いていますが、制度の変更や行政解釈の違いもありえますので、あくまでも本記事は参考情報に留めるようにしてください。

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