2009年6月2日
統一發票の申請のため、本日朝より大安区の国税局にて呉小姐と待ち合わせです。人間とは不思議なもので、別に悪いことをしているわけではないのに、国税とか警察に行くと緊張しますね。そんな冗談を呉小姐に話しながらエレベーターに乗ると、彼女は突然言いました。
「国税の人から、新会社の業務内容について説明を求められます。面接は普通30分ほどです。」
おや、統一發票の申請には面接もあるのかい、聞いてないよ、と心の中で少々驚きました。
国税のフロアに入り、コワモテの角刈りの「おりさん」(「おじさん」は台湾語になっていますが、台湾北部では「おりさん」と訛ります)の前で、呉小姐が挨拶をすると、この「おりさん」は声も出さず、うなづいて、ささっと書類を差し出すと、「あ、このフォーム埋めて」とブスッと言うのでした。
そんな「おりさん」をよそに、私の方は呉小姐の指導の下、フォームを埋めていきます。この途中で私が呉小姐と冗談をいうと、この「おりさん」は「おや、中国語うまいね、台湾には相当長いのかい?」と聞いてきます。「(中国語は)まあまあぐらいのものですよ。台湾には4年以上、昔は大陸にもいましたよ。」と答えると、角刈りのおりさんは、小さい目を細めて、「そうかい、そうかい」となぜかご感心のご様子でした。
ところで久しぶりに中国語がうまいと言われて嬉しかったですね。昨年来会う人からは、私の中国語は「喋り方が田中千絵とほぼ全く同じ。付け加えるならば、中国語の表現レベルは彼女よりほんのちょっと高いかもしれないけど、もっと台湾訛りだ」と言われ続けています。。。。(田中千絵は昨年大ヒットした台湾映画「海角7番地」のヒロインです。)
フォームを提出すると、角刈り「おりさん」との面接が始まりました。
「自宅はどこ?」「農安街です。」「家賃は?」「3万5千元です。」「統一發票用の印鑑出して。」「はーい。」これで面接は終わりました。。。
「あれ、呉小姐、面接は30分じゃなかったの?それに業務内容も全然聞かれませんでしたよ。」
「いつもは30分ほどかかるんですけどね。前回は業務内容は細かい点まで聞かれて、30分を越して大変でしたよ。」
「なんで今回は住所と家賃の質問だけなのでしょうね。」
「うーん、甲谷さんの性格が明るすぎるからではないでしょうか。」
「そんなことが関係あるのでしょうかね、、、まあ今回は時間が省けてよかったですね。」
と我々は国税を後にし、会計士事務所へ戻ったのでした。
。。。そしてあまりに早く戻ったため、次の打ち合わせの担当の会計士さんが、まだ来ていらっしゃらず長時間待たされる羽目になるのでした。。。
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本文は2009年当時の記録をそのまま掲載させて頂いております。
現在の会社設立手続きとは法規制の変更等により異なる場合がございますので、あらかじめご了承下さい。
この日記が皆様の台湾での起業のために何らかの参考になれば幸甚です。
カブの台湾会社設立物語 (10) 恐怖の(?)国税面接
