台湾の携帯番号が日本語で出てこない
ある日、台北市内のとあるお店にて・・・相手も台湾で長く働かれている日本人だったので、珍しく日本語でやり取りを進めていたときのこと・・・
店:携帯の番号いただけますか?
私:え~っと・・・(考え込む)店:あっ、中国語でもいいですよ。
(店・私双方爆笑)
そう、台湾にいると自分の携帯電話の番号は中国語でしか伝えたことがないので、日本語で出てこなかったのです。
店員の方も台湾で長く働かれている日本人だったのでそれをご存じだったので、双方で爆笑となったわけです。
番号は発音で記憶している?
慣れてくると両言語で覚えてしまいますが、ずっと中国語で伝えている携帯電話の番号を日本語で言うには「中国語→数字(画像イメージ)→日本語」という変換作業が必要です。逆もまたしかり。
桁数が短い場合は上記の変換作業は頭の中で完結できますが、携帯電話番号のように桁数が増えてくると、紙にメモしたり、PCで打ってから、日本語で読むほうが正確で早かったりします。
金額などは特に問題なし
ちなみに金額などの数や量は日本語でも中国語でもスムーズで、何の違和感はありません。慣れているというのもありますし、単位が十、百、千、万、億、兆と日本語と中国語で共通だからかもしれません。
英語だと、日頃話していない、かつ単位がone、ten、hundred、thousand、million(100万)、billion(10億)、trillion(兆)と異なるので、言う前にちょっと考えてしまいます。
記憶の引き出しは日本語と中国語で別?
文献を見ると、記憶の第一歩は情報を「人間の記憶に取りこめる形式」に変換することで、「符号化」と呼ばれるようです。
もしアラビア数字が「人間の記憶に取りこめる形式」であれば、同じ番号を日本語で言っても中国語で言っても問題良さそうな物ですが、どうもそうではないようです。
日本の携帯電話番号は脳内ではやはり「ゼロ(0) キュウ(9) ゼロ(0)・・・」と日本語で記憶されている感じがします。台湾の携帯電話番号は中国語で言う場合がほとんどですので「リン(0) ジョウ(9) リン(0)・・・」と中国語で記憶される感じがあります。
このように同じ番号であっても脳内では分かれている、つまり記憶の引き出しは日本語と中国語で別である、こう考えると自分自身の経験も合理的に説明できます。
専門家にも話を聞いてみたいところですが、人間の脳の働きというのも非常に面白いものですね。
参考文献 (クリックすると一覧を表示)
- Wikipedia-記憶(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A8%98%E6%86%B6、2019年05月12日閲覧)